妊娠中のお腹に可愛いイラストやメッセージを描いて、記念写真として残す「マタニティペイント」。近年ではSNSやフォトスタジオなどを通じてその存在が広まり、「私もやってみたい」と憧れる妊婦さんが増えています。赤ちゃんが生まれる前の特別な時間を彩る方法として注目されており、家族の絆を深めるイベントとしても人気です。
でも、初めて挑戦しようと考えている方の多くが疑問に思うのが、「マタニティペイントって、何で書いてるの？」という点。絵の具や道具の種類によっては肌に負担がかかったり、思わぬトラブルにつながることもあるため、正しい知識が欠かせません。特に妊娠中は肌が敏感になりやすく、使用する素材には細心の注意が必要です。
この記事では、マタニティペイントに使われている絵の具の種類や安全性、どんな道具で描かれているのかを詳しく解説します。セルフで楽しむ場合のポイントや、プロに依頼する際のメリットも紹介していますので、「やってみたいけど不安」という方も安心して読み進めていただけます。赤ちゃんとの大切な時間を、安心して、楽しく、美しく残すために、まずは「何で書いてるのか」をしっかりと知っておきましょう。
マタニティペイントってどんなもの？背景と目的を知ろう
マタニティペイントは、妊娠中の女性のお腹に絵や文字を描くアートのことを指します。欧米では「ベリーペイント」と呼ばれ、日本でも近年、Instagramやフォトスタジオなどを通じて浸透しつつあります。妊婦さん自身がそのひとときを楽しむのはもちろん、家族との絆やこれから生まれてくる赤ちゃんへの思いを表現する手段として人気を集めています。プロのアーティストにお願いする本格的な施術から、自宅で夫婦や子どもたちと一緒に楽しむセルフペイントまで、そのスタイルはさまざまです。
特に第一子の妊娠中などは、不安と期待が入り混じる中で自分の体の変化を肯定的に受け止め、出産前の特別な記録として残すことができる点に魅力があります。また、最近では性別を明かすジェンダーリビールやマタニティフォトと組み合わせて演出する人も多く、妊娠期の過ごし方として定着しつつあります。
そんなマタニティペイントですが、よく聞かれるのが「何で描いてるの？」「普通の絵の具じゃダメなの？」という疑問です。確かに肌に直接描くわけですから、道具選びには慎重になる必要があります。以下で詳しく解説していきます。
実際、マタニティペイントって何で書いてるの？
マタニティペイントで使用されるのは、一般的な絵画用の絵の具ではなく、肌に直接使用しても問題のない「フェイス＆ボディペイント専用の絵の具」です。これは子どものフェイスペイントや演劇・舞台用メイクなどに使われる絵の具と同様のもので、人体に影響を与えない成分で構成されています。とくに妊婦さんの皮膚はホルモンバランスの変化によって敏感になっていることが多いため、低刺激で洗い流しやすく、通気性に優れたものが適しています。
実際の施術では、アーティストが水性のフェイスペイントを使用し、柔らかい筆やスポンジを使って、お腹全体に丁寧に描き込んでいきます。使用する色や塗り方によっては2時間近くかかることもありますが、絵の具が乾くときの不快感が少ないことや、汗や動きで崩れにくい性質を持つものが選ばれます。中には肌への密着力を高める下地剤を使うアーティストもいますが、これもすべて妊婦さんに配慮された専用の製品であることが前提です。
セルフペイントを楽しむ場合でも、必ず「ベビー用」「敏感肌用」「ボディ専用」と記載された絵の具を使用し、市販のクレヨンやメイクアップ用品などは絶対に使わないように注意が必要です。意外と見落とされがちですが、成分表示をしっかり確認し、安全な素材かどうかを見極めることが非常に大切です。
使用される絵の具の種類と特徴
現在、マタニティペイントに使われる代表的な絵の具には、いくつかのタイプがあります。最も多く使われているのが「水性フェイスペイント」です。これは水で溶くタイプで、乾いた後もひび割れしにくく、しっかりと発色しながらも石けんやぬるま湯で落としやすいのが特長です。有名なブランドとしては「Snazaroo（スナザルー）」や「ミラクルペイント」などがあり、どちらも肌に優しい成分でつくられていて、赤ちゃんの肌にも使えるとされています。
また、「ベビー専用ペイントキット」として販売されている商品もあります。これらは初心者でも安心して使えるように、絵の具・筆・パレット・スポンジ・練習用シートなどがセットになっており、アレルギーに配慮した成分で構成されています。特に妊婦さんの肌は、乾燥しやすく敏感になっているため、無香料・アルコールフリー・防腐剤無添加といった表示のある商品を選ぶのが理想的です。
一方で、避けるべき絵の具として挙げられるのが、一般的なアクリル絵の具や油性マーカー、化粧用のアイライナーや口紅などです。これらは肌への色素沈着やかぶれを引き起こす可能性があり、マタニティペイントには絶対に適していません。見た目の発色や手軽さでつい使いたくなってしまう方もいますが、体調と安全を第一に考えたうえで選ぶ必要があります。
描くための道具と選び方のポイント
マタニティペイントを行う際には、絵の具だけでなく「描くための道具」も重要なポイントです。たとえば筆ひとつとっても、肌に直接触れるものですので、素材や柔らかさ、扱いやすさが問われます。ペイントアーティストは、筆の太さを使い分けてデザインに立体感や表情を出していきます。背景には太いスポンジ筆、花びらや文字には細筆など、使い分けによって仕上がりに大きな差が出ます。
また、描いている最中に水を使って絵の具の濃度を調整したり、色をブレンドしたりすることも多いため、パレットや霧吹き、ウェットティッシュ、清潔なタオルなども揃えておくと安心です。筆の先が広がってしまったり、スポンジが固くなったりしている場合は無理に使用せず、常に清潔で柔らかい状態の道具を使うことが肌への優しさにもつながります。
もしセルフでペイントをする場合は、使い捨てのスポンジやブラシを用意することで衛生面のリスクを下げることができます。筆を使い回す場合でも、アルコールやベビー用の消毒スプレーでしっかり除菌し、肌に触れる部分には万全のケアをして臨みましょう。
肌に塗ることへの不安を解消する安全対策
妊娠中はホルモンバランスの変化により、普段以上に肌トラブルが起こりやすくなっています。特に腹部の皮膚は引っ張られて薄くなるため、かぶれや炎症のリスクが高まります。そこで、マタニティペイントを行う際には事前の準備とアフターケアが非常に重要になります。
まず、ペイントを始める前には「パッチテスト」を行いましょう。二の腕の内側など、皮膚の薄い場所に少量の絵の具を塗って数時間放置し、赤みやかゆみが出ないかを確認します。異常が出なければ、当日のお腹への施術に進むようにします。
施術後は、なるべく早く絵の具を洗い流し、保湿ケアを忘れずに行いましょう。石けんでゴシゴシこすらず、ぬるま湯で優しく落とすのがポイントです。施術中もこまめに体調を確認し、長時間にわたるペイントを避ける、途中で水分補給をするなど、自分の体に負担をかけない工夫が必要です。
また、万が一赤みが出た場合はすぐに使用を中止し、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。「かわいい記念」にするためには、「無理しない」「無茶しない」ことが何より大切です。
セルフペイントで楽しむためのコツと注意点
最近では、インスタグラムや動画サイトを参考に、自分でマタニティペイントを楽しむ妊婦さんも増えています。夫婦で協力して描き合ったり、上のお子さんが描いたりすることで、家族の大切な記憶として残すことができます。
セルフペイントで大切なのは、「準備」と「環境づくり」です。まず、描く場所は十分な明るさがあり、座ってリラックスできるように整えましょう。クッションやバスタオルを使って、姿勢を支えるのもポイントです。また、描く前にはあらかじめどんなデザインにするか、簡単なスケッチや見本を用意しておくとスムーズに進みます。
デザインは、赤ちゃんの名前や予定日、季節のモチーフ（桜、ひまわり、紅葉など）や動物、星や月、リボンなどが人気です。妊婦さん自身の好みに合わせて、可愛らしいテイストからスタイリッシュな印象までさまざまな表現ができます。
注意点としては、描いている最中にお腹が張ってきた、気分が悪くなった、という場合にはすぐに中断することです。無理に続けようとすると、体調不良や肌トラブルにつながってしまうため、あくまでも「楽しめる範囲で」行うことを意識しましょう。
プロにお願いする場合のメリットと安心感
自分で描くのが難しい、あるいは記念にしっかりと残したいという方には、マタニティペイントを専門にしているアーティストへの依頼がおすすめです。プロのアーティストは肌に優しい絵の具の扱いに慣れており、妊婦さんの姿勢や体調に配慮したうえで、安全に施術を行ってくれます。衛生面や道具の管理も徹底されており、安心感が違います。
さらに、多くのアーティストがフォトプランとセットで提供しており、プロのカメラマンによる撮影がついたマタニティフォトとして仕上げてもらえることがほとんどです。自宅や出張撮影、スタジオなど、希望に応じたスタイルで対応してもらえるため、仕上がりのクオリティを重視したい方には大きなメリットがあります。
料金は内容によりますが、簡単なワンポイントペイントであれば1万円前後、フルデザイン＋撮影であれば2万〜3万円ほどが相場です。一生に一度の思い出として、プロにお願いする価値は十分にあるといえるでしょう。
まとめ：マタニティペイントは「何で書いてるか」がとても大事
マタニティペイントは、妊娠というかけがえのない時間を、目に見える形で残すことができる素敵なアートです。ですが、肌に直接触れるものだからこそ、「何で書いてるのか？」という視点はとても重要です。
市販のペイント用品ではなく、必ずフェイス＆ボディ用の水性絵の具を使用し、安全性の高い道具を選ぶこと。そして、描く人の体調や肌の状態に応じて、無理なく丁寧に行うことが、楽しい記憶をつくる秘訣です。セルフで行う場合も、プロに依頼する場合も、「安全であること」を第一に考える姿勢が大切です。
正しい知識と準備があれば、マタニティペイントは妊娠期をより豊かに彩る素晴らしい思い出になります。これから挑戦したい方は、ぜひ安心できる絵の具と道具で、世界に一つだけの「おなかアート」を楽しんでみてください。
深谷市・本庄市でマタニティーペイントをするなら
本庄市にあるBOB’s PAINTでは、
自宅併設の「マタニティ専用のアトリエ」で
ベリーペイントから撮影まで一貫して行なっております。
